これは以前にお客さんから聞いた実話です。
正しく知って賢く活用
『規格住宅を知って豊かな暮らしを手に入れよう』
規格住宅ってなんだ?
あなたは規格住宅と聞いてどのような家を思い描きますか。
規格住宅の定義とは、いったい何でしょう?
規格住宅=ローコスト住宅と考えられがちですがここでは、改めて一般的な規格住宅の定義から整理していきましょう。
一般的に住宅の種類として使われるタイプは大きく分けて「注文住宅」「セミオーダー(企画)住宅」「規格住宅」の3つ。
注文住宅
注文住宅は、お客さまが建物の構造・間取り・建材・住宅設備機器・内装などすべてを施工会社と相談しながら作りあげる住宅です。
構造・間取りは施工会社により構法的制限以外はすべてオーダーで決めることができます。
セミオーダー(企画)住宅
セミオーダー(企画)住宅は、一定のルールのもとにお客さまのオーダーを取り入れた家づくりが可能な住宅です。
ハウスメーカーの注文住宅がこのタイプに当てはまります。よほどの専門的なこだわりや個性的な要望でなければ注文住宅並みの家を作ることができます。
規格住宅
規格住宅は、工業化することによるコストダウンを図った住宅で間取り・建材・住宅設備機器・内装などの制限が多いのことが特徴です。
間取りなども用意されており具体的にプランと予算を見ながら家づくりをすることができます。
《出典:アイフルホーム i-Prime7 ISS29-6080》
住宅タイプ別の傾向
得意な施工会社 | オーダー範囲 | コスト | |
注文住宅 | 設計事務所・工務店 | ★★★ | ★ |
セミオーダー住宅 | ハウスメーカー・地元ビルダー | ★★ | ★★ |
規格住宅 | パワービルダー | ★ | ★★★ |
この種類分けは概念的なものをとらえるために大きく括りを設けてあります。例えば注文住宅でもコストを上手にコントロールしてハウスメーカー程度かそれ以下に納まるケースもありますし、セミオーダーもこだわり満載で進めればコスト高になります。
施工会社の選び方について詳しく知りたい方は《依頼先の選び方》をご参照ください。
ここでは規格住宅の特性としてオーダー範囲は限定されるがコストパフォーマンスが良いというところを押さえてもらえばオッケー。
規格住宅のメリット・デメリット
- 数多くのプランが用意してある
- プランを選ぶときに予算の検討もできる
- 選択の範囲が決まっていて決めやすい
- 工期が早い(設計~仕様決定が短い)
- 間取りの制約が多い
- 敷地の周辺環境に合わせれない
- 希望する商品が選べない
- ベルトコンベアー式に一気に進む
規格住宅のチェックポイント
コストパフォーマンスの良さを売りにする規格住宅。
検討するときに目がいってしまいがちなプランと金額より前に5つのチェックポイントを確認しましょう。
■規格住宅の確認ポイント
- オーダー可能な範囲
- 耐震等級は
- 気密・断熱のグレード
- 変更可能な仕様
- 別途工事の範囲
規格住宅の実例でチェック
規格住宅の5つのチェックポイントを使って実際の規格住宅である[アイフルホーム:ネット限定住宅i-Prime7]をチェックしてみます。
◇サンプルに使用したプラン
・オーダー可能な範囲
規格統一(限定プラン)との記載から原則プラン変更はできないものと思われる。
・耐震等級
i-Primeの専用ページでの記載なし。
アイフルホーム全体の耐震性能の解説ページが適用されるとすると耐震等級3相当(※積雪地は耐震等級1)と思われる。
保証の中に耐震保証も記載されておりそれなりの自信がありそう。
・気密・断熱のグレード
気持ちよくスルー記載全くなし。サッシ屋さんらしくサーモスLの説明は記載されてるんだなこれが。
・変更可能な仕様
アレンジ工事として水回り商品の色の変更、洗面台の変更、タンクレストイレへの変更、食洗機の追加、オール電化パック、IoTパックへのカスタマイズ可能。
・別途工事の範囲
別途工事は基本通り小さく記載してあります。
結局いくら位の目安になるかは、資金計画のシミュレーションを行うと・・・
・付帯工事概算費用 250万円
この段階(アレンジ工事約40万円込み)で税抜き工事面積当たりの坪単価は 47.8万円/坪となります。付帯工事を入れてですのでそれなりの金額ですね。
規格住宅の内容については各会社によって変わってきますのでチェックポイントを使いながら必要最低限の内容を確認して納得したうえで進めましょう。
後悔しないためには自分たちがこだわりたいポイントを整理してこだわりにあった規格住宅を探すことが大切。
チェックポイントまとめ
チェックポイント | 対応内容 |
オーダー可能な範囲 | プラン限定 |
耐震等級 | 耐震等級3相当※積雪地は耐震等級1 |
気密・断熱のグレード | 気密・断熱グレード記載なし サッシ:サーモスL、断熱材グラスウール |
変更可能な仕様 | キッチン、ユニットバス、トイレ、洗面台、オール電化、食洗器、IoTパック |
別途工事の範囲 | 付帯工事で約250万円 |
規格住宅のアレンジレシピ
規格住宅の変更できる箇所は限定されていますが内装についてはクロスの選択範囲があるケースがあります。
また選択範囲が無くても追加工事で変更できるケースがあるので内装に少しこだわりを入れてみると金額以上の変化があります。
●アレンジレシピとして内装だけでアクセントを作る簡単な方法をまとめます。
アクセントクロス:壁面・天井など部分的なクロスの変更をおこないアクセントをつける方法(同一グレードのクロスで選択できるケースあり)
ウッドパネル:アクセントクロスと同様だが本物の木を使うことにより質感のアクセントや香りを楽しむことができる(※内装制限を受けるケースがあります)
エコカラット:内装タイルの代表的な商品で多彩なデザインがあり凹凸を使った光の演出も可能です
化粧梁:天井に取り付けることで空間にリズムや落ち着きを演出できます
●その他
照明計画:照明の種類、配灯計画の変更が可能であれば是非チェレンジしてほしい工事が照明です。照明一つで夜間の空間演出が劇的に変化します。
規格住宅の選択できる範囲でできる個性の演出はまだまだあります。
最初から出されたカタログから選ぶだけでなく変更できる範囲を事前に知っておけば、あなたらしい家づくりができますよ。
まずは、検討したい規格住宅の内容をしっかりリサーチしましょう!
規格住宅で豊かに暮らす
《引用:アイフルホーム i-Prime7 ISS29-6080平面図》
規格住宅が愛される訳
規格住宅の設計コンセプトはズバリ最大公約数の平均的な家づくりです。
特定の特別な個人でなく、あるボリュームゾーンのお客さまの望む一つの形としてパッケージされた商品が規格住宅。
例えばサンプルの平面を見て「玄関先の収納が足りない」「キッチンから洗面脱衣室への動線が悪い」「リビング階段への動線でリビングが落ち着かない」「二階の主寝室が狭い」「ベランダが使いづらい」など個人的な生活でみると問題がありそうなプランであっても、ある人からみると「ピッタリでたいして不便を感じない」と思う人もいるでしょう。
各会社にある基本プランは、どれも今までの経験と実績、専門の設計士によって計画されたプランですので一定のクオリティは確保されたプランです。
一から相談をして決めるより具体的な図面を見ながら相談できる気軽さが大きな魅力。
さらに最近ではバーチャル展示場やVRを使った仮想現実での疑似体験も可能でより分かりやすくなっています。
この手軽さがとリーズナブルな価格が長い間規格住宅が支持され続けている理由です。
規格住宅を解剖する実例として今回はアイフルホームの商品を取りあげましたが特別アイフルホームの規格住宅が優れていて紹介しているわけではありません。全国には規格住宅といっても高い基本性能をもった規格住宅もありますのでご自分の建築エリアで何社か比較検討することをお薦めします。
暮らしの豊かさを決めるのは自分
世の中には規格住宅(工業化住宅orハウスメーカー)などに否定的な言葉を投げかける人は一定数います。
今回の記事タイトルはお気づきの方もいると思いますが「人のセックスを笑うな」をオマージュ(?)して付けたタイトルでSEO対策なんてまったくお構いなしのお気楽タイトルです。
「人の家を笑うな」これは別に業界の闇に眼を瞑れとかいうメッセージではありません。安全や性能の問題には改善の注意喚起を施工会社にドンドンしてください。
そして人生を賭けた決定をした人を応援してあげてください。良かれと思った言葉が自分の知らないところで誰かを傷つけないように・・・
家が豊かな生活をつくるのでなく、生活する人の暮らしが豊かさをつくっているのです。
ちなみに私は地元ビルダーに分類される会社で住宅営業をしていました。ハウスメーカー、パワービルダー、フランチャイズ、工務店、設計事務所の良いところもダメなところもたくさん見て聞いてきた経験でいうとすれば「暮らしの豊かさを決めるのは自分」ということです。
どんな素敵で性能の良い家も返済が厳しかったら楽しく暮らせるでしょうか?暮らしの豊かさは自分いがい誰も決めれません、自分たちらしい家づくりで良いんです。いまから新築を考えている人、現在着工中の人は、自信をもって家づくりを楽しんでください。