前回に引き続き今回も玄関について話を進めていきます。ちなみに前回の内容は
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収納の基本を理解したらいよいよ玄関のプランニングの開始です。
もちろん具体的なプランについては住宅会社の提案と設計士さんとで決めていけば良いですがその前に基本的なパターンを理解しておくことをおすすめします。
基本のパターンを知っているとプランの良し悪しも判断できるようになります。
プロからの提案だと思うと自分の思いを言い出せない人もいると思いますが一生住む家です!遠慮なく自分の考えを伝えましょう。
今回の記事を読めば玄関に対する考え方もスッキリ理解できます。
自分の暮らし方にあったプランを事前に見つけて後悔の無い家づくりを進めなしょう。
玄関プランの基本3パターン
間取りやゾーニングによってプランは一つとして同じものになりませんが、ここではオーソドックスな玄関プランを3つに分けてそのメリット・デメリットを解説します。
大きさは比較しやすいように4.5畳に統一して玄関ドアと室内の出入口戸の位置は同じで考えてみたいと思います。
■3つの玄関プラン
A.壁面収納タイプ
B.収納優先タイプ
C.家族玄関タイプ
A.壁面収納タイプ
B.収納優先タイプ
C.家族玄関タイプ
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A.壁面収納タイプ
メリット
・壁面収納によって玄関ホールを広くとれる
・ホール側と玄関側で収納の中身を分けれる
・壁面全部を使うので出し入れがしやすい
・扉を閉めると中を隠すことができる
・玄関側の土間収納はベビーカーも収納できる
《Panasonic:収納用建具参照》
・壁面収納によって玄関ホールを広くとれる
・ホール側と玄関側で収納の中身を分けれる
・壁面全部を使うので出し入れがしやすい
・扉を閉めると中を隠すことができる
・玄関側の土間収納はベビーカーも収納できる
《Panasonic:収納用建具参照》
デメリット
・大型のモノをたくさん収納しづらい
・使うたびに扉を開け閉めしなければならない
・収納物によっては奥行きが無駄になる
・普段使いの靴が出しっぱなしになりやすい
・大型のモノをたくさん収納しづらい
・使うたびに扉を開け閉めしなければならない
・収納物によっては奥行きが無駄になる
・普段使いの靴が出しっぱなしになりやすい
オーソドックスな3畳の玄関・ホールに1.5畳分の収納を並べたレイアウト。壁面に収納をまとめるためスッキリとした印象。
壁面に建具が連続するのでカラーによっては圧迫感を出しやすい。収納の建具をホワイトにするなどの工夫も必要。
建具は天井からのハイドアにするとデザインもまとまり天井まで使いやすくなります。
広くとれる玄関にベンチやフロートタイプの収納も設置できます。
B.収納優先タイプ
メリット
・奥行きを使った大型のモノを収納できる
・収納スペースとホールが分割されてスッキリする
・コの字型に壁面全部を使うので出し入れがしやすい
・全面土間なのでアウトドアグッズなど汚れも気にならない
《南海プライウッド:シュークローク収納術参照》
・奥行きを使った大型のモノを収納できる
・収納スペースとホールが分割されてスッキリする
・コの字型に壁面全部を使うので出し入れがしやすい
・全面土間なのでアウトドアグッズなど汚れも気にならない
《南海プライウッド:シュークローク収納術参照》
デメリット
・出入り口に扉やカーテンなど目隠しがないと丸見え
・通路部分が無駄な空間になりやすい
・ホール部分に普段使いの下駄箱が必要
・出入り口に扉やカーテンなど目隠しがないと丸見え
・通路部分が無駄な空間になりやすい
・ホール部分に普段使いの下駄箱が必要
コの字型の収納は収納する品物によって組み合わせをすると収納力・利便性が高いのが特長。
間仕切り壁を天井まであげず上部に空間をつくり天井を同じ素材で仕上げると天井がつながり閉塞感が減ります。
ホールにはフロートタイプの収納を設置し間接照明を利用すると雰囲気が上がります。
C.家族玄関タイプ
メリット
・家族用の玄関が別にあるので玄関が散らからない
・玄関側に扉をつけておくと簡単に収納を隠せる
・壁面全部を使うので出し入れがしやすい
・土間収納はベビーカーもアウトドアグッズも収納できる
《南海プライウッド:シュークローク収納術参照》
・家族用の玄関が別にあるので玄関が散らからない
・玄関側に扉をつけておくと簡単に収納を隠せる
・壁面全部を使うので出し入れがしやすい
・土間収納はベビーカーもアウトドアグッズも収納できる
《南海プライウッド:シュークローク収納術参照》
デメリット
・人の動線が必要になり収納力は下がる
・メインの玄関がコンパクトになる
・目隠しを優先する場合建具が2か所必要になる
・人の動線が必要になり収納力は下がる
・メインの玄関がコンパクトになる
・目隠しを優先する場合建具が2か所必要になる
家族用の玄関を設けることによりメイン玄関を常にキレイに保ちやすい。
プランによってはホール側の出入りをなくしてキッチンやパントリーにつなげることも可能。
メイン玄関が狭くなるのが欠点なので正面の壁の連続性を間接照明で照らすなどの工夫が必要。
視点を集める意味で正面の壁に個性を出してアイストップを設ける手法も有効。
家族にあわせた玄関のチョイス
玄関の収納をベースに3つの基本的なパターンをみてきました。
①壁面収納タイプ
プラン特長:壁面を全て収納として使え扉を閉めることによりスッキリとした玄関になる
こんな人に:将来的な介護も含めて広い玄関が必要となる家族
プラン特長:壁面を全て収納として使え扉を閉めることによりスッキリとした玄関になる
こんな人に:将来的な介護も含めて広い玄関が必要となる家族
②収納重視対応
プラン特長:コの字型にレイアウトされた土間収納は収納力抜群で玄関とのバランスは収納量で変わる
こんな人に:アウトドア・家庭菜園など趣味が多くモノが多い家族
プラン特長:コの字型にレイアウトされた土間収納は収納力抜群で玄関とのバランスは収納量で変わる
こんな人に:アウトドア・家庭菜園など趣味が多くモノが多い家族
③家族玄関タイプ
プラン特長:メイン玄関以外の動線を確保でき、玄関を常にキレイに保つことができる
こんな人に:子供などでいつも玄関が散らかってしまいがちな家族
プラン特長:メイン玄関以外の動線を確保でき、玄関を常にキレイに保つことができる
こんな人に:子供などでいつも玄関が散らかってしまいがちな家族
玄関と一言でいっても家族の暮らしの数だけ欲しい機能は違ってきます。
雑誌でみた玄関を憧れだけで採用して失敗したなんてことにならないように注意しましょう。
家づくりのサブ的な場所に感じるかもしれませんが玄関は家の顔であり、家族が毎日使う大切な場所です。
前回の記事でまとめた「収納するモノのリスト化」「玄関に必要な機能」を整理したうえで、今回の「玄関収納のパターン」を自分の家族の暮らしと照らし合わせましょう。
ここまで整理すると玄関のイメージもグッと具体的になってきたと思います。
アナタの家の顔は、どのタイプだったでしょう?
この記事を読んだ機会にリビングやキッチンなどの影に隠れておざなりになりがちな玄関もう一度見直してみましょう!